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「ドビュッシーの魅力」  

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 小学生の頃に、初めてドビュッシーのピアノ曲「ベルガマスク組曲」を聴いて、ああ、なんて素敵な曲なんだろうと思いました。
 3曲目の「月の光」など、心の奥底まで旋律と和音が響き渡り、思わず泣いてしまったほどです。
 そっとささやくようなメロディ、きらめくような美しい和音、揺らめくリズム、どれをとっても素晴らしいものでした。
  以来、わたしはドビュッシーの曲を片っ端から聴くようになっていきました。レコードがCDとなっても情熱は、変わるどころか、ますます思いが強くなっていきました。
 ドビュッシーの曲はどれをとっても、具体的な情景が目に浮かんでくるものばかりでした。「雨の庭」では、広い公園にさーっと降るにわか雨が、「小舟にて」では、日差しをさんさんと受けながら、貴婦人達が船遊びをする姿が、まるでその場にいるかのように、はっきりと思い描くことができるのです。
 曲が好きになると、今度は作曲家の生い立ちについても知りたくなってきました。すると、不思議な偶然を発見しました。
 ドビュッシーとわたしは、誕生日が同じ日だったのです。
 それだけではありません。なんと、ちょうど100年違いでした!
 ドビュッシーの大ファンである自分としては、こんな誇らしいことはありません。ますます彼の曲へ傾倒していきました。
 わたしはピアノは弾けません。その代わり、ギターは得意でした。
 そこで、ドビュッシーのピアノ曲をギター向けにアレンジして、暇さえあれば奏でています。
 そうしたことを繰り返していて気付いたのですが、ドビュッシーの曲は、譜面通りに弾けばいいというわけではありません。
 CDを聴き、譜面とにらめっこをしながら編曲をしていくのですが、リズムがどうしても合わないのです。
 あえて譜面には記されていませんが、そこには「ゆらぎ」がありました。想いに任せて、あるときは大急ぎで駆けるように、またあるときは、心引かれるように余韻を残して音符を引き延ばすのです。
 ドビュッシーの曲は、感性で演奏しなくてはならないのでした。正確に演奏してはならないのです。
 あるとき、まだ聴いたことのないピアノ曲を耳にしました。ふと、ああ、これはドビュッシーだな、と直感し、急いで家に戻ると、インターネットを介して調べてみました。
 果たしてその通りでした。
 わたしの受けたイメージは、のどかな部屋の中、窓辺にかかるレースのカーテン、それがカゼでふわりと揺れ動く、というものでした。
 曲のタイトルを聞いて、ああ、なるほどな、と納得しました。
 前奏曲集1巻、第2曲「ヴェール」というタイトルだったのです。
 以来、わたしはドビュッシーの生まれ変わりなんじゃないか、そんな自惚れすら覚えるのです。

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最終更新日:2014-12-23 00:08

コメント (1)

  • fancy

    ドビュッシーはピアノでも難しいですが、素晴らしい作品が多いと思います。

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